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日野市山王上遺跡
遺跡の特徴
 山王上遺跡は、JR豊田駅北東、日野市多摩平二丁目にあります。
 1956年に建設された多摩平団地(敷地面積約20ha)は、1997年から建替え事業が開始されました。2005年から当センターが発掘調査を行なっています。
 多摩平団地の中央部は、1922年に宮内省帝室林野管理局日野苗甫が設けられ、1948年には中央農村教化研究所(後の農村伝道神学校)へと変遷します。
 現在多摩平に残る豊かな緑は、地下に眠る文化財と共にこの土地が経てきた歴史的な遺産と言えます。
集石構成礫等接合作業

集石構成礫等の接合作業

集石構成礫長距離接合平面図

集石構成礫の長距離接合平面図

トピックス

 今回の調査区からは、縄文時代の集石遺構が9基検出されました。こうした遺構を構成している礫(小石)は、7,528点になります。そのほか集石遺構の周辺などから出土した礫6,385点を加えた総計13,913点の礫を対象にして接合作業を行ないました(上左写真)。
 その結果、1,016点の礫が接合して、合計で357個体の接合礫が復原されました。こうした接合礫の詳細を調べることによって、縄文時代の人々がどのようにして礫を使っていたのか、その使用過程の一端が明らかになります。
 例えば、最も長距離を隔てて接合した事例を紹介します(上右図)。
 接合個体(破片となった遺物を元の形に組み立てたもの)「sa-279」は、砂岩製の礫片10点で構成されています。これらは、O区中央部に位置する28号集石に8点、4mほど離れた34号集石の近くで1点、40m以上東に位置する30号集石から1点検出されました。特に30号集石から出土した1点の礫には全体に煤が付着して黒色を呈し、他の接合礫と明らかに異なった外観を呈しています。何らかの理由で、28号集石から30号集石へと持ち運ばれたことが推測されます。
 「ho-08」としたホルンフェルス製の礫片4点で構成される接合個体も、30号集石と34号集石との結びつきを示しています。
 こうした接合個体が示す様々な「振る舞い」を読み解きながら、当時の人々の行動を明らかにしていきます。



平成22年11月現在

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