今月の逸品
- 東京都埋蔵文化財センター
過去に展示した今月の逸品
映像上映会(2)連動企画 再び、地上へ
昔に戻りたいわけではない。
さりとて、このまま進みたくはない...
映画「ものがたりをめぐる物語」より
ささらプロダクション制作・著作
蛇体把手(じゃたいとって)土器各種
縄文時代中期前半(約5,000年前)
多摩ニュータウン№46遺跡(多摩市諏訪)
同 №67遺跡(八王子市大塚)
同 №72遺跡(八王子市堀之内)
縄文土器の紋様の意を解釈することは難しい。
ただ、ここに示した土器たちの把手は、確かに"蛇"と認める得るものではなかろうか。
こうした造形は、中部地方との繋がりが強く表れるこの時期に屡々(しばしば)認められる特徴の一つである。
太古の人々の畏怖(いふ)・畏敬(いけい)を秘めて五千年の永き眠りについていた"蛇"たち。
期せずしてその眠りから目覚め、映画で読み解かれていく伝説の主人公「甲賀三郎」のように。
再び地上に現れた彼らの聲(こえ)なき声を、私たちはしっかりと聞き届けるべきなのではあるまいか。
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