今月の逸品

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速報展示

火事と喧嘩は江戸の華...?

一説に江戸の火災記録は大小合わせて1798回に上るとか 何時の世も絶えることのない災厄の記憶

火災被災資料(磁器皿・丸瓦・炭化米・壁土)
江戸時代(約250年前)
新宿区市谷本村町遺跡(新宿区市谷本村町)

百万都市・江戸は、華々しく賑やかな街であるとともに、火事の多い街でもあった。
木造の建物がひしめき合い、一度どこかで出火すると、炎は風に乗り、瞬く間に家並みを焼き尽くす。
今月は、そんな火災の有様を伝える出土品を紹介しよう。

炎に晒され重なったまま溶着した舶載※の皿、大きく歪んだ瓦、黒焦げのお米(籾)、赤く爛れた土壁。
大名屋敷内の火事場整理の穴から見つかったこれらの品々には、この時の火勢の凄まじさが刻み込まれている。
"火事と喧嘩は江戸の華"とは町火消の颯爽たる活躍の様を表した諺だが、被災した者にとっては忌々しい災厄以外の何ものでもなかったに相違ない。
時節柄、皆様もご用心のほど。

※舶載: 輸入品(本例は中国[景徳鎮]産)

被災資料演出画像(市谷本村町).jpg

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