今月の逸品

  • 東京都埋蔵文化財センター

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小さな大スター

ミニマム土偶と言えばワタシ!

小さくてもちょっとは知られた存在なの

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土偶頭部
縄文時代中期前半(約5,000年前)
多摩ニュータウンNo.72遺跡(八王子市堀之内)

一見すると、1円玉より小さい土の塊である。
しかしよく見ると目鼻がついているではないか!
髪型も鉄腕アトムのようになっている。これは、ごくごく小さい土偶の頭部なのだ。

実はこの土偶、水洗選別によって見つかったものである。
この方法は通常の調査では見逃してしまうような微細な石や炭粒などを詳しく調査するための方法で、遺構の埋め土を多量の水で洗い目の大きさの異なるザルで掬い分けることで大きさごとに回収していく。
手間も時間もかかるので、実際は特別な場合にのみ適用されることが多いが、この土偶が見つかった325号住居跡は、廃絶後に多くの土器が投げ込まれ、祭祀が行われた様子が認められたため、その俎上に上がることとなったのだ。
果たして、回収された1万点を超える粒の中から見出されたのが"この子"なのである。
偶然が重なって発見されたようにも見えるが、この小さな大スターの持っているオーラが我々を呼びよせたのかもしれない。

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