今月の逸品

  • 東京都埋蔵文化財センター

過去に展示した今月の逸品

1700年ぶりの再会


ついて離れて、またついて...
実に1,700年ぶりの元の姿!
遥か時を超えた再会

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土師器台付甕
古墳時代初頭頃(約1,700年前)
多摩ニュータウン№916・917・918遺跡(町田市小山ヶ丘)

この台付甕は、住居の片隅に複数の土器と共に置かれていた。
ただ不思議なことに、置かれていたのは上半部のみ。
割り取られた下半部は少し離れて横たわっていた。
どうやら、住居廃絶に伴う何等かの儀礼によって、上下に分かたれたらしい。
次期企画展示では、件の儀礼の様子を再現する予定なので、本展示では甕本来の姿を鑑賞していただこう。
もちろん、この遥か時を超えた上下の再会を、誰よりも感慨深く思っているのは、他ならぬ甕自身であろうが...。

次回の更新予定
次回の更新は3月下旬を予定しています。